一般社団法人飛驒青年会議所 2026年度理事長所信
2026年度理事長 谷口大志
【はじめに】
57名の有志が相集い社団法人飛騨古川青年会議所が創設された1972年から54年。時代の変化に適合しながら飛騨市全体の広域的な事業活動を展開するため、一般社団法人飛驒青年会議所へと発展的な名称変更が行われてから4年が経過します。この歴史は、地域とともに築いてきた信頼の積み重ねであり、私たちの誇りそのものです。
近年、会員の平均在籍年数は短くなり、コロナ禍以前の活動経験を持たない会員が多数を占めます。一見すると経験のギャップは不安要素に映るかもしれません。しかし、過去に固執するのではなく、変化を前向きに受け止め、様々なやり方を取り入れていくことこそが未来を切り開く力になると考えます。新しい価値観や多様な発想を積極的に取り入れることで、これからの青年会議所の姿を創ることができるのです。
JCしかない時代からJCもある時代と言われて久しく、価値観も捉え方も世代によって大きく変わります。それでもJAYCEEとしての誇りを忘れず、英知と勇気と情熱をもって私たちが暮らす飛騨市の明るい未来のために誠心誠意を尽くして活動してまいります。
【機会と結果】
青年会議所の活動は、ただ参加するだけの場ではありません。例会や委員会、出向といった一つひとつの活動が、会員にとっての成長の機会です。この機会に対して受け身でいるか、主体的に取り組むかで得られるものは大きく変わります。与えられた役割の大小に関わらず、主体的に取り組む姿が、やがて自らの財産になります。
私が委員長の職を預かった2020年、2021年は、まさにコロナ禍の真っ只中でした。感染対策や人数制限など、かつてない制約の中で事業をどう実施するかが大きな課題となり、時には中止すべきではないかと迷うこともありました。しかし、委員会や理事会で多くの意見を交わし、形を変えて事業を実施することができました。その挑戦は決して完璧な成功ではありませんでしたが、できる方法を探して前へ進むという経験は私にとって大きな学びとなり、以後の活動に自信を与えてくれました。
この経験から、私は理事長として挑戦を恐れない文化を育てていきたいと考えます。失敗を恐れて行動を止めるのではなく、まずは一歩を踏み出す。その積み重ねこそが、自己成長につながり、組織の底力となります。限られた在籍期間の中で、会員一人ひとりが機会を逃さず、結果を積み重ねていくこと。それが飛驒青年会議所の持続的な発展を生み出す原動力になると確信しています。
【地域に必要とされる団体であるために】
私たちが活動する飛騨地域は、人口減少や少子高齢化、若年層の地域行事離れなど多くの課題を抱えています。これらの課題に対して青年会議所が果たす役割は小さくないと考えます。地域の課題や声に真摯に耳を傾け、実態に即した事業を展開することは、地域の経済が刺激され、地域の活性化に繋がります。
しかし、地域の課題は一朝一夕で解決できるものではありません。青年会議所の活動は原則として1年ごとに区切られますが、地域の課題解決には5年、10年という長期的な視点が必要です。だからこそ私たちは、成果を急ぐのではなく、活動を通じて関わった人々が課題を認識し、その意識が地域全体へと伝播していくような未来を描くことを大切にしたいと考えます。
その上で、私は次世代に地域をつなぐ活動を重点的に推進したいと考えています。若者が地域に関わるきっかけをつくり、将来飛驒に戻ってくる理由を作ることが、飛騨の未来を支える鍵になります。学校や教育機関との連携、行政、企業との協働を通じて、地域課題に向き合う若者主体の取り組みを展開していきます。
私たちの活動は与える活動ではなく、共に考え、共に行動し、共に成果を分かち合う活動でなければなりません。その姿勢を持ち続けることが域に必要とされる団体である証であり、私たちの存在意義であると考えます。
【仲間を増やし、共に成長する組織へ】
地域に必要とされる団体であり続けるためには、同じ志を持つ仲間の存在が欠かせません。会員拡大は単なる人数の増加ではなく、理念を共有し、共に学び、共に行動する仲間を迎え入れることです。青年会議所は人づくりの団体であり、その根幹は常に人にあります。
新しい会員が加わることで、組織に新たな視点や価値観が生まれます。それが既存会員の刺激となり、組織全体の活性化につながります。だからこそ、入ってもらうだけでなく、続けてもらう成長を実感してもらうことが重要です。
また、拡大活動を拡大委員会の仕事にとどめるのではなく、全会員が自らの言葉でJCの魅力を語れるようになることを目指します。自分自身がJCで成長した経験を伝えることが、最も説得力のある拡大活動です。
私たちは、仲間を増やすことを目的ではなく共に地域を良くするために行います。志を共にする仲間が増えれば、挑戦の幅は広がり、地域への影響力も大きくなります。拡大とは、すなわち地域の未来を広げることに他なりません。
【周囲への感謝】
青年会議所の活動は、会員一人ひとりの意欲だけでなく、家族の理解、職場の協力、諸先輩方の後押し、そして地域住民の支えがあってこそ成り立っています。私たちが当たり前のように活動できる背景には、多くの理解と協力があります。
どれだけ家庭や仕事を第一にしても、何かしらの時間が青年会議所活動に向けられる以上、犠牲になる部分があります。その中で寄り添い支えてくださるご家族、送り出してくださる企業や上司、同僚の理解があるからこそ、私たちは学び、挑戦することができます。さらに、これまで地域に根を張り活動してこられた諸先輩方の歩みがあるからこそ、今の私たちの活動が成り立っているのです。
感謝を忘れず、感謝を常に口にし、互いに感謝し合える組織でありたい。そうすることで信頼関係が構築され、誠意と責任を持って事業に臨むことができます。青年会議所が感謝の連鎖でつながる団体であることを大切にしてまいります。
【結びに】
青年会議所活動においては役職が付いているものが主体的になり、他会員は受け身になりがちです。しかし、全員が主体的に活動できるようになれば例え役職が無くても成長できる機会がたくさん生まれます。最初は分からないことが多く、受け身になることは仕方のないことです。それでも、自分だったらどうするかと考えること誰でもできます。言われているからやるのではなく、自分事として考え、活動に向き合うことこそが重要です。
これからの時代、地域の課題は一層複雑化していきます。その中で、私たち会員全員が共に考え、共に創り、共に進んでいく。そんな団体を目指すことで、持続的な発展を遂げ、地域の未来に確かな足跡を残すことができると信じています。
青年会議所は、決して一人で活動する場ではありません。仲間とともに、地域とともに、未来を描いていく場です。次の世代にバトンをつなぐその日まで、誠心誠意活動に邁進してまいります。
基本方針(案)
・主体性を重んじた活動の推進
・挑戦を恐れない姿勢の醸成
・地域に根差した事業展開
・多様な連携と協働の強化
・周囲への感謝を忘れない組織づくり
・会員拡大と次代への継承
